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宮木あや子『花宵道中』を読んだ感想|うつくしく咲き、散っていく遊女たちの生きざま【ネタバレ注意】

宮木あや子さんの『花宵道中』を読んだので、感想をかきます!
『校閲ガール』で有名な小説家さんですね。

宮木あや子『花宵道中』のあらすじ

どんな男に抱かれても、心が疼いたことはない。誰かに惚れる弱さなど、とっくに捨てた筈だった。あの日、あんたに逢うまでは――初めて愛した男の前で客に抱かれる朝霧、思い人を胸に初見世の夜を過ごす茜、弟へ禁忌の恋心を秘める霧里、美貌を持てあまし姉女郎に欲情する緑……儚く残酷な宿命の中で、自分の道に花咲かせ散っていった遊女たち。江戸末期の新吉原を舞台に綴られる、官能純愛絵巻。

引用:花宵道中 (新潮文庫) Amazon内容紹介

宮木あや子『花宵道中』を読んだ感想

宮木あや子『花宵道中』読了後の感覚的評価

お気に入り度:★★★★☆
読み返したいか?:YES


残酷な運命を抱えた女性たちの物語ではあるのですが、なぜか「花魁」とか「遊女」の世界はうつくしく惹かれるものがあります。
花魁言葉も好きです。

うつくしく咲き、散っていく遊女たちの生きざまに心惹かれた

表題作の『花宵道中』。朝霧の恋がはじまり、おわるまでの物語。
「道中」ってなんだろう、と思ったのですが、花魁が着飾って道を練り歩くことをさしているようですね。花魁の憧れだけれど一日ひとりまでしかできない決まりで、朝霧は花魁デビューの日もできなかったと。しかし朝霧の「道中」の夢をかなえるために半次郎が着物を用意するという展開が好きすぎる。
着物の描写がすごくいいなとおもいました。

蛍の瞬きのように、濃藍の闇の上で花たちは青白く浮かび上がっては消えてゆく。


体温が上がると花のような模様が浮かび上がる朝霧の肌も映像としてうつくしいけれど、この着物もまた。
実写化でみてみたいなと思ったら、安達祐実さん主演ですでに映画化されていました。ぜひ見てみたい。



3つめのお話『青花牡丹』では半次郎の過去も明らかにされていて、より物語の世界観が深まります。
『花宵道中』は宮木あや子さんのデビュー作ということで『青花牡丹』はそのあとに書かれたものだとはおもうのですが…どこからが後付けで、どこからが既に作られていた世界なのだろうかと考えてしまいます。

宮木あや子『花宵道中』読了後の方にオススメの本

世界観がなんとなく似ているなとおもったのは桜庭一樹さんの「赤朽葉家の伝説」。
ぶあつい小説ですが、第一章目の設定にどことなく『花宵道中』につうじるものを感じます。